資産運用は、40代の道場長にとって将来の安定と経営リスクへの備えに欠かせない重要な手段です。

収入が安定し、家族の将来や自身の老後資金を意識し始める40代は、資産形成だけでなく節税効果を最大限に活用することが重要です。

本記事では、新NISAつみたて投資枠や分配を出さない株式投資信託、小規模企業共済、そして特定口座一般枠の活用方法など、40代に特化した資産運用方法を対話形式でわかりやすく解説します。

このコラムの監修者
大矢 英伸
  • 資格
    1級ファイナンシャル・プランニング技能士
    日本証券アナリスト協会 認定アナリスト
  • 略歴
    大学卒業後、大手銀行のリテール部門で22年勤務。入行時から継続してきた資産運用でバリスタFIREを40半ばで達成。
    現在は資産運用アドバイスなどの活動を行っている。
  • 専門分野
    投資、資産運用

    40代になり、収入も増えてきましたが、税金の負担も大きくなってきました。
    節税しながら資産運用を効率的に進める方法を教えてください。

    大矢英伸

    収入が上がる40代は、節税を意識した運用が資産形成を加速させるポイントです。
    また、NISA枠を超える場合には、特定口座一般枠も活用してリスクとリターンのバランスを取ることが重要です。
    それでは具体的な方法をお話ししますね。

    おすすめの資産運用方法

    新NISAつみたて投資枠

    新NISAつみたて投資枠って、そもそもどういうものなんですか?

    大矢英伸

    これは、毎月コツコツとお金を積み立てていき、運用して増やす仕組みです。
    その増えたお金に対して、通常なら税金がかかるところを、非課税にしてくれる制度なんですよ。

    非課税ってどういうことですか?

    大矢英伸

    例えば、100万円を投資して、運用で110万円になったとします。
    この10万円の増えた分に税金がかかるのが普通ですが、新NISAつみたて投資枠なら、その税金を払わなくていいということです。

    なるほど!でも、投資って怖いイメージがあります…。

    大矢英伸

    それは自然な感覚です。
    新NISAつみたて投資枠では、プロが運用する投資信託を使うので、リスクを分散しながら運用できるんです。
    無理のない範囲で始められるので、まずは少額から始めてみましょう。

    新NISA成長投資枠と特定口座一般枠

    新NISA成長投資枠って、つみたて投資枠とどう違うんですか?

    大矢英伸

    つみたて投資枠は年間120万円まで少額からコツコツ積み立てる仕組みですが、成長投資枠は年間240万円までの大きな金額を投資でき、対象も幅広いのが特徴です。
    株式やETFといった、リスクは高いけれどリターンも大きい商品に向いており、本格的な資産形成を目指す方におすすめです。

    じゃあ、つみたて投資枠を使い切ったら、成長投資枠を使えばいいんですね?

    大矢英伸

    その通りです。ただ、非課税枠を使い切った場合、特定口座一般枠を使って運用を続けることも大事です。
    こちらは税金がかかりますが、まだまだ資産形成を続けられます。

    それでも投資を続けるべきなんですね。

    大矢英伸

    はい、資産形成は継続が重要です。
    特定口座一般枠では税金を考慮しながら、リスクとリターンをうまくコントロールしていきましょう。

    分配を出さない株式投資信託

    分配を出さない株式投資信託って、具体的にどういうものですか?

    大矢英伸

    普通の投資信託は、運用で得られた利益を定期的に分配金として受け取るんですが、このタイプは分配金を出さず、その利益をさらに運用に回します。
    そうすることで、増えたお金がさらにお金を生む『複利』の効果を最大限に活かせるんです。

    複利って何ですか?

    大矢英伸

    例えば、100万円を年5%で運用して105万円になったら、その105万円を元手に翌年さらに5%増やす、というように増えたお金も運用に回していく仕組みです。
    時間が経つほど、大きく増える可能性があります。

    時間をかけることが大事なんですね!

    大矢英伸

    そうです。40代からでも10年、20年の運用で大きな成果が期待できますよ。

    小規模企業共済

    小規模企業共済って初めて聞きました。どういうものですか?

    大矢英伸

    これは、道場を運営するような小規模事業者のための制度で、退職金を積み立てる仕組みです。
    毎月積み立てたお金は、全額が税金の計算から控除されるので、節税効果が非常に高いんですよ。

    お金を積み立てている間もメリットがあるんですね。

    大矢英伸

    その通りです。そして、積み立てたお金は退職時に受け取ることができ、将来の安心材料になります。
    ただし、解約のタイミングによっては元本割れの可能性もあるので、計画的に利用することが大事です。

     iDeCo(個人型確定拠出年金)

    iDeCoは老後資金を準備するためのものと聞きましたが、どう始めたら良いですか?

    大矢英伸

    iDeCoは、毎月一定額を積み立てて老後資金を作る制度です。
    この掛け金は、全額が所得控除の対象となり、税金が軽くなるんです。

    ただ、60歳まで引き出せないのは不便じゃないですか?

    大矢英伸

    確かに、緊急時に使えないのはデメリットですが、その代わり節税効果が非常に大きいんです。
    老後資金専用と割り切って、別に緊急用の貯金を用意しておけば安心ですよ。

    まとめ

    新NISAつみたて投資枠や小規模企業共済、特定口座一般枠の活用が重要だとわかりました。
    節税しながら資産を効率的に増やしたいです。

    大矢英伸

    その意識はとても大切です。
    特に、節税効果のある制度を賢く利用することで、税負担を軽減しながら資産形成を進められます。

    まずは小規模企業共済や新NISAつみたて投資枠から始めてみます。
    その後、特定口座も検討します。

    大矢英伸

    素晴らしい選択です。
    道場経営と同じように、計画と継続が成功のカギです。
    頑張ってください!

    40代の道場長にとって、資産運用は節税と資産形成の両立が重要です。

    新NISAつみたて投資枠や成長投資枠、小規模企業共済、iDeCoを活用し、効率よく資産を増やしましょう。

    また、特定口座一般枠を活用することで、非課税枠を超えた運用も可能です。

    まずは計画を立て、一歩ずつ行動していきましょう!

    • 本記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。
      そのため、法制度や金融商品の詳細については、最新の情報を必ずご自身で確認してください。
      また、資産運用はリスクを伴う場合があり、最終的な意思決定は自己責任で行っていただくようお願いいたします。
      本記事の内容に基づくいかなる損失やトラブルについても、責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。